<ごあいさつ>
この度、東京造形大学 絵画専攻 母袋俊也ゼミナール有志の展覧会として2017年3月16日から22日の間、ターナーギャラリーにおいて「Abflug2017 スプリング・エフェメラル」を開催する運びとなりました。
本展の副題である「スプリング・エフェメラル」とは、春先に花を咲かせ、夏まで葉をつけると、あとは地下で過ごす一連の草花のことをいいます。直訳すると「春の儚いもの」「春の短い命」という意味で、「春の妖精たち」とも呼ばれます。
私たちは制作という行為の中で、それぞれが、さまざまな人、場、素材にであってきました。そのコミュニケーションの中で、この世界の常に変化し続ける儚さや、今という瞬間の尊さを感じ、その中で確かなものを残したい、求めたい、その衝動に突き動かされ作品を制作してきました。
この短い期間開催される展覧会を最期に、同じように会し展覧会を行う、ということはもう無いでしょう。この春私たちは、花を咲かせた後、それぞれの葉をつけ、美術への造詣という根を深めていくのです。
今、まさに移ろっている最中の、儚い花のような展覧会にご期待ください。
Abflug2017展出品者一同